ごあいさつ

楽しいことはあるけど不確かで信用できないし、わたしが好きな人たちはわたしがいなくても笑って生きていけるし、自分がつくり出せる夢とか幸せとかは本当に少ないことを思うと、なんでわたしはにこにこしてんのか分からないと思ってしまってめちゃくちゃ泣いてしまうわ、どうやって生きていたか思い出せないんだけどそういえばずっとずっと同じ気持ちだった気もするよ。難しくないのにいつも難しくしてしまって、臆病でたまらないのでごちゃごちゃの部屋から一歩も出られないのだ、たいへん困る。傷つかないようにとか、あまり幸せになりたくないとか思いながら、なるべく気持ちを平たく平たく伸ばして生きてきたせいで意味が分からなくなってしまった。かなしさを忘れることとか苦しかった頃の自分と握ってた手を離すことが申し訳なくて罪悪感でいっぱいになってしまって耐えられない。とんだメンヘラだ。

ピアノだけは好きになってこれからを生きたいので、意地でもやらなくちゃ。ピアノが嫌いだ!と思ってしまってそれが本当に本当に悲しくて、我慢できなくて泣きながら歩いて帰った冬が報われる方法がこれしかない。このままじゃあ、いちからまたピアノを好きになればいいよって小さくてかわいいピアノを買ってくれたあの人に合わせる顔もない。その時は全然、全然そうじゃないよ、馬鹿にしてるでしょうって思ったんだけど、本当に笑えてきてしまっていつのまにかお守りになってしまっているよ、こんな大きなお守りなんかあったらたまんないよ。

今年の秋はよく晴れていた秋だった、なんだかずっと晴れてたと思う。だんだん雨の日が増えてきてもうそろそろ今年も冬が来てしまう。冬も好きだなあ。願いと祈りは続いてくのだ、たぶん。